4.簡単な解説とコメント |
太陽が円軌道上を日周運動すると考えると,ノーモンの影の先端の軌跡は円錐曲線の一部をなします。これは,ノーモンの先端を頂点とし太陽光を母線とする円錐を地面によって切断したときの断面を考えているからです。日本では理論的には双曲線または直線になりますが,緯度によって円,楕円,放物線になるところがあります。それはどのような条件を満たすところなのか,どこの国なのか考えてみるのも面白いですね。 |
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影が直線になるのはFigure1においてMLがノーモンの頂点を通る時ですが,太陽と地球の距離に比べノーモンの長さが非常に短いので,理科の教科書では観測点(Figure1の円の中心)をMLが通るとき即ち春分・秋分の日に直線になるとしているものと考えられます。 |
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天体の日周・年周運動の単元は実際の動きと見かけの動きの両方を扱うため,中学生にとってなかなか難しいものではないかと思います。私自身中学生の頃理解できずに苦労したことをおぼえていますが,今になって中学校で習った内容を見返してみるとその奥の深さに驚かされます。
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文責:丸野 悟(筑波大学教育研究科) |